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愛しい我が子が誕生してから、子どもの健康と成長を切実に願い重ねてきた数々の通過儀礼。女の子は7歳の年に、最後の七五三を迎えます。
この記事では「一生に一度の7歳の七五三を、家族の思い出になる特別な1日にしたい」という方に向けて、
- 七五三に必要なもの
- おすすめの着物
- あると便利なアイテム
- 母親の服装
などについてまとめました。この記事を最後まで読めば、家族みんなの心にのこる七五三を安心して迎えることができますよ。
七五三・7歳の女の子に着せる着物は?3歳の着物と同じ?

3歳の七五三の頃にくらべて、すっかり大人びてお姉さんになった7歳の我が子。7歳の七五三は「大人の女性への第一歩」となる女の子にとって大切な節目です。そんな7歳の七五三では、女の子にどんな着物を着せるのでしょう?
7歳の晴れ着は、大人と同じく帯をしめる「帯付き」のスタイル。3歳では「三つ身」と呼ばれる身丈の3倍の布で見頃を作った着物を着用し、小さな体でも苦しくないよう帯は締めずに「被布」を上から着せました。
7歳は「四つ身」の着物
一方で、7歳の女の子は背格好が大人びてくるため「四つ身」の着物を着て大人と同じように帯を締めるのが一般的です。このように、3歳と7歳とでは基本的な着物のつくりがちがうため、兼用することはめったにありません。
それに以前の七五三から4年たち、ぐっと大人びた我が子には似合う色柄もまた変わっているはず。年齢に合わせて、その時ごとに一番可愛く見える着物を選ぶのも、我が子の成長を感じられる七五三の醍醐味のひとつです。
そもそも7歳の七五三はいつ?
そもそも、7歳の七五三はいつやるのでしょう?一般的には11月15日が七五三の日とされています。近年では、当日に限らず11月15日の前後1~2ヶ月の間に七五三のお祝いをされる方が多くみられます。11月15日を目安として、家族みんなの予定の合う日にちを選ぶと良いでしょう。
年齢は「満年齢」でも「数え年」でもどちらでも良いとされています。満年齢で7歳になる年でも、数え年で7歳(6歳の内)に行うのもOKです。
しかし、世代の離れた祖父母の中には昔正式とされていた「数え年」で行うもの!と考える方も。家族でよく相談しながら決めるのがおすすめです。
七五三の着物で7歳の女の子に必要なものは?

我が子の特別な七五三のお祝いには、しっかり準備をして当日を迎えたいものです。7歳の七五三をきもので迎えるにあたり、なにが必要になるのでしょう?
着物は購入、レンタルを問わず、店舗で揃える場合はほとんどが一式セットになっています。ただし、ネットで着物のみ購入した際や母親や親戚から譲り受けたおさがりの着物を使用する場合には、不足がないかチェックが必要です。
7歳の七五三の着物:基本アイテム
1.着物
七五三をはじめ、特別な節目となる晴れの日に着る礼服です。7歳の場合「四つ身」と呼ばれる子供用サイズで仕立てられた着物が一般的です。
今後ますますの成長を願って、あらかじめ大きめに作り、お子様の体格に合わせて肩上げや腰上げを行い、サイズ調整して着付けます。七五三当日の3ヶ月程前までに呉服店で肩揚げ、腰揚げを依頼しましょう。
2.帯
7歳の七五三では、大人と同じように着物を着たうえに帯を締めます。合わせる帯は、お祝いごとにふさわしい格調高い柄の織りの帯。大人の帯と同様に一本の長い帯を華やかな帯結びにする方法と、あらかじめ飾り結びの形に作られたものをセットするだけの作り帯とがあります。
3.長襦袢
肌着の上に着て、着物が汗や皮脂で汚れるのを防ぎます。衿部分には半衿を付けて着物の衿汚れを防止するとともに、チラリと覗かせることで装いを華やかにする効果も。
7歳の長襦袢の半衿は、着物の色に合わせて白や赤、ピンクの生地に愛らしい刺繍が施されたものなどを選ぶのもおすすめです。
7歳の七五三の着物:着付け小物
4.肌着
素肌の上に着用する下着で、肌襦袢とも呼びます。子どもの場合は衿ぐりのあいたTシャツでも代用できます。
5.腰ひも
着物や長襦袢を着付けるために必要な細めの紐です。7歳の女の子には4本ほどあると良いでしょう。
6.伊達締め
腰ひもの上から着物や長襦袢を固定し、着崩れを防止するために必要です。腰ひもより幅が広めです。
7.帯揚げ
帯枕の紐を隠すとともに、帯回りを華やかに見せる小物です。7歳ではボリュームのある絞りの帯揚げが一般的。着物や帯の色合いに合わせて選ぶことで、コーディネートの挿し色になります。
8.帯締め
帯の上から締めて帯がずり落ちてくるのを防ぐとともに、コーディネートのポイントとしての役割もあります。七五三用の帯締めは、丸ぐけの帯締めに愛らしい刺繍の施されたものが人気。
9.志古貴(しごき)
帯の下方に巻く柔らかい布です。もとは長い裾がじゃまにならないようたくし上げて固定するために必要でしたが、現代では着姿をより華やかにするための装飾として用いられます。
10.帯板
帯の前部分が美しく見えるよう整えるための板です。帯にハリを持たせるとともに、シワを防止する役割もあります。
11.帯枕
帯を結ぶ際にお太鼓の土台にし、帯結びを安定させます。子ども用は大人用より一回り小ぶりなミニサイズです。
12.三重仮紐
華やかな帯結びの際に必要となるゴム状の紐です。振袖や七五三の晴れ着で凝った飾り結びをする際に着付けで使用します。すでに帯の形が出来上がった作り帯の場合は必要ありません。
13.足袋
和装用の靴下です。子ども用の足袋はストレッチの効いた柔らかい素材も人気です。
7歳の七五三の着物:装飾小物
14.筥迫(はこせこ)
小さな箱形の小物です。昔武家の女性が外出時に身だしなみ道具(懐紙、鏡、櫛)を懐に入れて持ち歩いたことが由来とされています。現代では胸元を飾る装飾品として七五三の晴れ着で使われます。
15.びらかん
筥迫に付ける金属製の装飾品です。垂れ下がった板状の装飾品が揺れ、胸元を華やかに見せてくれます。
16.扇子
正装の着物では扇子を所持するのがしきたりで、七五三でも帯と着物の間に扇子を挿します。扇子は「末広がり」の縁起物でもあります。
17.バッグ
和装用の小ぶりのハンドバッグです。荷物を入れるというよりは、コーディネートを素敵に見せるための装飾用の小物です。
18.髪飾り
髪につけてヘアスタイルを華やかにするための小物です。つまみ細工などの愛らしい髪飾りを好みで選びましょう。
19.草履
和装用の履物です。七五三用の草履は、華やかな色の台に刺繍の鼻緒など可愛らしいデザインが多いです。舞妓さんの履物でお馴染みのぽっくりを選ぶ方もいます。
7歳の女の子におすすめの着物を紹介

はじめて大人と同じ形できものを着る7歳の七五三。お祝い着を選ぶにあたり、
- 我が子が一番かわいくなれる着物を選びたい
- 七五三を家族の心にのこる印象的なものにしたい
そんな風に思う方は多いことでしょう。さらに七五三の写真を大人になった我が子が見返すことを思うと、流行りすたりのない色柄の着物を選んであげたいですよね。
7歳の七五三着物:おすすめの色
7歳の七五三の着物は、ピンク、水色、赤、クリーム色が人気です。その他にも白や紫、黒といった大人っぽい印象になる色を好む方もいます。7歳の女の子は自分の好みもしっかり持っているもの。主役である我が子の好みを最優先することで、七五三当日も気分よく迎えることができます。
ただし、着物の色は繊細なためパソコンの画面上と実際とではイメージに差があることも。ネットで購入、レンタルする際には注意が必要です。店舗で実際に試着することで、子どもの今の雰囲気や顔色にぴったりの着物を選ぶことができます。また家族みんなで店に出かけて着物を選べば、より思い出に残る七五三になるでしょう。
7歳の七五三着物:おすすめの柄
日本には古くから伝わる「古典柄」「吉祥柄」があります。日本人は昔から、我が子の成長を祈る親の願いを着物に描かれる柄に込めてきました。
そんな古典柄の着物なら、将来にむかう子どものお守りにもなります。また古典柄は流行りすたりがないため、のちに七五三の写真を見返した時にも「良い着物を選んでくれた」と、自分にかけてくれた親の思いを嬉しく感じられることでしょう。
ここでは、女の子の着物に描かれる代表的な柄を紹介します。
代表的な古典柄
「手毬柄」:良縁に恵まれるように・困難がおきても丸く収まるように。
鞠は長い糸を使って作られることから、「縁を結ぶ」という意味が込められています。加えて、貴族の女の子の玩具であった手毬には、子どものお守りとして「何事も丸く収まるように」「丸々と育ちますように」といった意味も。
「松竹梅」:力強い生命力・逆境にあっても信念を持ち貫くことの象徴。
寒い冬にも力強く成長を続ける松・竹・梅は「歳寒三友(さいかんさんゆう)」と呼ばれ、中国で尊ばれてきました。日本では古くからおめでたい文様として慶事には欠かせない柄です。
「貝桶」:婚礼の品からめでたい柄の象徴に・貝には守りの硬さ、やり甲斐の意味も。
平安時代の貴族たちの風雅な遊び・貝合わせのための貝を入れる器が貝桶(かいおけ)です。二枚貝は決して他の殻と合わないことから貞操の象徴となり、婚礼調度品などのおめでたい意味を持つようになりました。
「橘」:長寿を招く・好事につながる。
数少ない日本生まれの吉祥柄のひとつ。『古事記』において不老不死の理想郷である「常世の国」に自生する植物と印されているため、長寿を招き子宝に恵まれる意味のこもるおめでたい柄です。「柑子」(こうじ=柑橘類)は「好事」にもつながるとされています。
【着物で7歳の七五三】お出かけ当日にあると便利なアイテム

普段とはちがう着物でのお出かけ。七五三のお祝いを家族の良い一日にするために、あると助かる便利なアイテムについて紹介します。
持っていると安心!着物での七五三であると便利なアイテム
1.洗濯ばさみ、クリップ
着物の袖は長いため、動作のじゃまになります。車のドアに袖を挟んで汚れてしまったケースも。移動やトイレの際には、たもとや裾をクリップで留めておくと安心です。
2.靴と靴下
七五三で起こりがちなトラブルのひとつに、草履によるトラブルがあります。鼻緒がすれた痛みで歩けなくなったり、慣れない草履で転んでしまったり。神社は砂利で歩きにくい場合も多いので、移動の際は靴と靴下で、参拝や撮影になったら草履と足袋に履きかえるのもおすすめです。
3.絆創膏
慣れない草履で鼻緒がすれてしまったり、転んでしまった時に備えて絆創膏を用意しましょう。鼻緒がすれる場所に絆創膏を貼っておけば、患部が保護されるので痛みを感じなくなりますよ。
4.一口サイズのお菓子
七五三の撮影や参拝は着付けから長時間に及ぶこともあるので、お腹がすいた時用にアメやクッキーがあると安心です。せっかくのメイクが取れないよう、一口サイズのお菓子を用意しましょう。
5.着替え
着物で長時間過ごすのは、子どもにとっては大変なもの。気分が悪くなった時や参拝後の食事に備えて着替えの服を用意しておくのがおすすめです。
6.大判のハンカチ・タオル
着物で飲み物を飲んだり食事をする際は、汚れ防止のため大きめのハンカチやタオルを着物にかけるのがおすすめ。慣れない着物姿で緊張や疲れがでることがあるので、万が一の事態に備えましょう。
7.ビニール袋
履き替えた靴や靴下、濡れてしまったタオルなどを入れるために、ビニール袋があると便利です。ゴミも入れられるので、2~3枚用意しておきましょう。
7歳の七五三で髪型やメイク崩れを防ぐお助けアイテム
8.コーム、ヘアワックス
屋外での撮影では風でヘアセットが崩れてしまう事態も予測できます。コーム(櫛)やワックスを準備し、シャッター前に乱れていたらさっと直すと綺麗な写真がのこせます。
9.口紅
メイク後の飲食で口紅が取れてしまうこともよくあります。撮影前には子どものメイクをチェックし、取れていたら用意した口紅を塗りなおすようにしてください。
七五三の母親の服装は?着物、洋服の選び方のポイント

七五三に付き添う母親の服装は、明確に決まりはありません。ただし、七五三は神仏に子どもの成長を感謝するとともに健やかな行く末を祈願する神聖な儀式。神仏への敬意を胸に、晴れの日にふさわしい服装を選ぶのがマナーです。
また七五三は家族写真撮影の絶好の機会でもあります。将来家族で写真を見返した時に幸せな思い出がよみがえるよう、上品かつ華やかな装いを選びましょう。
七五三の母親の服装:選び方のポイント
①和装、洋装どちらかを決める
どちらでも好みのスタイルでOKです。七五三では子どもに着物を着せる家庭が多いため、母親の服装も子どもに合わせた着物が増える傾向にあります。また、日本文化が見直される昨今、より心のこもるお祝いの形を考えて和装を選ぶ方が増えているのでしょう。
②マナーや季節に合わせる
和装は、訪問着や付け下げといった準礼装の着物に、フォーマルな袋帯がおすすめ。柄は桜柄(春)などの秋にそぐわない柄は避けます。洋装は、ベージュ、紺、グレー、黒のスーツかワンピースがおすすめ。洋服時のアクセサリーはパールネックレスを選ぶことで、晴れの場にふさわしい格になります。
③夫婦で格をそろえる
母親は着物やスーツ、ワンピース+パールネックレス、父親はフォーマル、ビジネススーツ。夫婦で装いの格を揃えましょう。洋装、和装を問わず、神仏への感謝の念と、我が子の成長行事を大切にする気持ちを持ってふさわしい服装でのぞみたいですね。
七五三の相談はえり正へ

娘と過ごす7歳の七五三は一生で一度きり。特別な晴れ着を準備して、家族で迎える七五三を最高の思い出にしたいものです。えり正では、7歳の女の子の七五三を彩る古典柄の着物を選ぶことができます。さらに当日の着付けや購入後のメンテナンスまで相談可能。母親の着物レンタルやパールネックレスも扱っているため、七五三の準備が一度に揃います。
七五三の一日を特別な一日にしたい方は、本物の揃う呉服・パールの専門店にぜひ一度相談してみてください。きっと何年経っても色褪せない、心に残る七五三を迎えることができますよ。
\七五三のことならお気軽にご相談ください/
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